お日様の加減は春ですが、 まだ少し肌寒い日に今回のクラヤミノtonesは開催されました。
晴天ということで、暗闇にはあんまりよろしくない天候ですが
お日様が陰った頃から受付がはじまり、 お客様に入場していただきました。
(写真は超貴重写真、クラヤミノtones準備風景)
入場はスタッフがお客様に目をつぶってもらって会場に誘導します 。
目をつぶって会場までの道のりを歩いてもらうことで
本番の暗闇の中での動作の練習にもなります。
ここで注意すべきは
1、手はピンと伸ばさず、すこし指を折り曲げる
2、足はすり足にする
3、壁を軽く叩くことで自分の存在を人に示す
です。
参加者が揃ったところで本編の開始です。
皆さん靴を脱いでリラックスした状態で始まります。
今回は、まだ余震の可能性がある状況なので
薄明かりの中でワークがはじまりました。
まずは呼吸。
講師であるウィリアムさんがゆっくりと呼吸のやり方を見せてくれ ます。
それに対して参加者はそれを頭で理解するというより真似をします 。
しっかり吐いて、しっかり吸う、そして、吐く前にお腹にためる。
これは内蔵のストレッチにもなります。
呼吸とウィリアムさんのコメントが相互にリズム感のようなものを 醸し出します。
次にその呼吸を使って声を出します。
まずは口を脱力して開けた状態から小さい音を出すことから始まり 、
胸、口、鼻、をそれぞれ響かせるワークにうつり、
最後に身体を大きなスピーカーに例えて体全体で声を出します。
出す声はクラヤミノtones定番のo-e-i発声です。
全員がスピーカーになった時には早速音の衝突によって
ぴー、という倍音が聞こえてきました。
発声を充分にしてからホーメー(ホーミー)のレクチャーを聴き、
実際に真似をしてやってみた後に(難しかった)
会場を真っ暗にして『声を束ね』ていきました。
完全暗室になると人の顔も、 自分の身体すらもまったく見えなくなります。
初め10分がo-e-iを全員で合わせていう。
次の10分が自由に声を出す。
最後の10分が再びo-e-iを全員で合わせていいました。
従来はこの10分を20分づつくらいやるので
少し短いような気もしましたが、
8人の音が束ねらたときの1人1人の豊かさを残しつつ
1つの音になった感じは今回も素敵でした。
また、『束ねる』ということにも通じますが
途中の10分間に制約をつけることによって
最後の10分間の束ねられた音が深みがましていたような感じがし ました。
あっというまに30分がすぎ、
最後は明るくしながらリフレクションをしました。
ある人は普段よりも明るい時間が長かったことに触れました。
また、 ある人は震災のニュースを見続けていたことで視覚情報に疲れてい たという人もいました。
最後は一人のお客様が泣き出しました。
明るくなるのに抵抗をもたれていたようでしたが
参加されていたお友達、他の参加者も温かく見守る中で
段々と灯りになれていただきました。
終了後におうかがいしたところでは
そのお客様は暗いところでしか寝れない性質の方ですが、
震災時に避難したホテルで煌煌とついた電気の中で寝ることを強い られ
その体験が今回の灯りがつく体験にフィードバックしたということ でした。
また、もともと三半規管が弱く、めまい持ちだったということでした。
涙を流された方は来た時以上にハツラツと帰られていきました。
私も含めてですが、今回の震災は被災地の方だけでなく
いろんな人を傷つけていると改めて認識させられました。
その中でも怯えず、萎縮せず、 普段通りでいる大切さということも感じました。
写真は打上げ会場でのごはん。
スタジオの近くですがめちゃくちゃ量が多いのが魅力。
是非、tones参加後にお立ち寄り下さい。
大味(タイミー)という中華料理屋さんです。
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