2010年5月13日木曜日

美術館なんていらない




時々、世界がくっきり見えるような気持ちになる時がある。
別に悟った(シャカった)とかそういうわけじゃなくて、
文字通りものの輪郭がはっきり見えるような時。
今日もそうでした。
で、そういう時に特徴的なのってやっぱり木なんだな。
木の葉っぱが光をうけて閃いているときに
世界がくっきり見えるような気持になるんだと思います。

ルオーの油絵の話をします。
割と私はルオーの作品が好きです。
何年前かにルオーの展示を現代美術館に見に行ったときに
上に書いたような気持ちを受けたことがあります。
油絵で、キャンバスに定着しているはずなんだけど
絵の表情が絶えず閃いてるんです。
これには興奮しました。

今日、思いだそうとして思い出せなかったんですが、
誰かが「美術館にいくのは鑑賞のためでなく確認のためだ」と言ってました。
「これ、モナリザだよね」
「そう、モナリザだね」
のように教科書と同じものが飾られているのを確認してるだけだと。

いや、でも「美しいもの」はやっぱり日常にあるんだと思います。
ルオーもこの木の閃きのようなものをやりたかったんだと思うんだな。

確認するための美術館にとどまるのなら、
美術館にいくよりも今日みたいな日差しと木の葉の方が
興奮させられると思った。

いや、本当に今日の木の葉はすごかった。

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