外苑前のビクターのところのトンネルの上は墓らしい。
墓の下にトンネルを作るなんてかなり大胆だ。
案の定、あのトンネルには幽霊がでるという話しが絶えないらしい。
友人が何年か前にあの界隈に住んでいたという。
ある日、外苑前の飲み屋に行くと坊主が何人か飲んでいたという。
「今日、またトンネルでおどかしてやったよ」
え?
あまりに聞き捨てならず、話しかけてみると
どうやら外苑前の幽霊はこの坊主達だったという。
「あまりに修行生活がすることがなくって、すいません」
謝られてもしょうがない。
しかし、彼らが脅かした例以外のケースに関してはもちろん彼らではない。
「幽霊なんかどこにでもいますからな」
彼らは言う。
私は取手の無差別傷害事件でとても大きいショックを受けた。
なぜなら取手は芸大があって、あの取手アートプロジェクトもあって、
一番、そういった無差別事件とは縁遠いと思っていたからだ。
でも、あの事件が起きた。
続報があまりなくて、いまどうなってるのかわからない。
あの事件はどこでも起きうるんだろうな、と思う。
朝の通勤ラッシュでも
オフィスに向かう満杯のエレベーターでも
ただ渋谷の雑踏を歩いている最中にも
私はお金がないのでよく自分の大学、青学の学食で食べている。
昼間、とくに12時20分あたりなんて未来の明るい大学生だらけだ。
もし、この時間帯にストレスの溜まったとち狂った学生が
自分が頼んだカレーライスのカレーを満杯の学生に投げて回ったら
人の学食を無差別にひっくり返して走り回ったら
家で用意した大量の納豆をかわいい女の子にかけて回ったら
そんな事件が起きたらどうなるだろうか。
めちゃくちゃ怒るだろう。
でも、クリーニング代、もしくは、あたらしい服を買えば
まあ、すむ。
もし、無差別に人を刺そうと思うなら
日常生活と人を刺す行為の間に
上のような学食が存在してもいいと思う。
外苑の坊主がいても私はいいと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿